自動車整備士を目指せる職業訓練校について

自動車整備士の資格を取得するにあたって、専門学校に行く予算がなくて困っている方、社会人だけど思い切って転職したいと考えている方は多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、自動車整備士を目指せる職業訓練校です。

職業訓練校とは

職業訓練校を簡単に説明すると、「就職支援のために地方公共団体や民間企業が運営している支援施設」です。これから仕事を探したい方や、新しい業界にチャレンジしたい方などが、業務に必要なスキルや知識を数日〜数年間で身につけながら就職を目指すことができます。

専門学校との違い

職業訓練校と専門学校は似ているものとして扱われることが多いですが、実際には性質が異なります。双方のメリット・デメリットにも係る部分ですが、職業訓練校と専門学校の異なる部分を見ていきましょう。

管轄と目的

職業訓練校が厚生労働省の管轄にあるのに対し、専門学校は文部科学省の管轄にあります。ここからもわかるかもしれませんが、職業訓練校は就職を目指して実践的な知識や技術を学べる施設で、専門学校は専門の職業に特化した人材を養成するための機関です。

学歴

専門学校に通っていることは「学歴」として扱われ、卒業後は履歴書の学歴欄にその経歴を記入することができます。一方の職業訓練校は「職歴」として扱われ、課程修了後は履歴書の職歴欄にその経歴を記入します。

金銭的負担

専門学校は「お金を払って学びに行く場所」であるため、年間数百万円単位の学費がかかります。一方、職業訓練校は国や地方公共団体が運営する施設であるため、無料~数十万円単位で済む事がほとんどです。

また職業訓練校の場合は、条件を満たせば失業保険や受講給付金を受けることができ、場合によってはお金をもらいながらスキルを身につけることも可能です。

年齢層

専門学校は高校等を卒業してすぐに通う生徒も多く、年齢層も同世代(10代後半〜20代前半)に偏っています。一方で職業訓練校は、年齢制限があるクラスもあるものの、専門学校に比べると年齢層が幅広い傾向にあります。転職を目指して通っている生徒も多く、何歳からでもチャレンジしやすい環境が整っています。

職業訓練校のメリット

金銭的負担を軽減できる

職業訓練校のカリキュラムは、基本的に無料で受講することができます。とはいえ、自動車整備士課程は最低でも2年の長期コースになるため、受講料が発生することになります。それでも専門学校へ通う場合に比べると金銭的負担を大きく軽減できるのです。

各種給付金が受けられる

職業訓練校での職業訓練は、基本的に平日朝から夕方までみっちり時間をかけて行われます。この期間は働くことが難しくなるため、条件を満たせば失業手当や職業訓練手当などの各種給付金を得ることが可能です。

就職支援が受けられる

職業訓練校では、授業と並行して応募書類の作成サポートや模擬面接、職業紹介などの就職支援を受けることが可能です。職業訓練校は各都道府県のハローワークと連携しているため、自身で求職活動をするよりも比較的スムーズに就職先を見つけることができるでしょう。

職業訓練校のデメリット

絶対に受けられるわけではない

職業訓練校のカリキュラムを受講するためには選考を受ける必要があります。人気のコースであれば倍率も高くなり、自分が希望したコースの選考に落ちてしまう可能性もゼロではありません。加えて、職業訓練のコースは併願できず、また原則職業訓練修了後1年間は、他のコースを受けることができない点にも注意が必要です。

お金・就職の心配

職業訓練校は安さが魅力ではあるのですが、一方で受講中は、失業手当が出たとしても前職時代より低い収入で生活する必要があります。加えて、職業訓練受講中のアルバイトは禁止または制限されるため、当面は貯金を取り崩す覚悟が必要です。